アンコールについて
当楽団では、アンコールに格段のこだわりを持っている。
というか、最後に振っている指揮者としての私のこだわりかもしれないが(笑)
その時代を語っている曲とか、その日のステージと何らかの関連性がある曲とか。
できるだけ、お客さんに楽しんでもらえて、演奏者も感動して弾くことができるような、そんな曲を用意するようにしている。
編曲にあたっては、絶対に妥協しない。
各パートの絡みや和声、音の響きを、とにかく大切にしたい。
さて最近のアンコールを例に挙げると・・
昨年のアンコールは「花は咲く」
これは、第2部ステージでNHK名曲特集をやったので、それとの関連性があるし、何といっても災害復興という旬の曲だったというのもある。
その前の年は「Stand Alone」
NHKドラマ「坂の上の雲」のテーマソングだが、2部ではロシア民謡特集を取り上げていたので、ロシアつながり。
ポジティブな曲想が功を奏した。
その前は「見上げてごらん夜の星を」。
決め曲が「星空のコンチェルト」だったので、それに呼応した曲を選んだ。
大好評だったと記憶している。
その前は(笑)「アメージンググレース」。
2部でアメリカンソングを特集しており、黒人霊歌も採り上げたので、アンコールで同様のテイストを狙ったもの。
さらにその前は(笑)・・もうこの辺でやめておこう。
決め曲で「皇女和宮」(鈴木静一)をやったので、その関連で、高視聴率を誇っていたNHK大河ドラマ「篤姫」メインテーマを投入。
本当にいい曲で、今でも思い出すと泣けてくる(ような気がする)。
で、今回はアンコールを何にするか。
もちろん、演奏会まで秘密なのだが、もう楽譜を用意しなければならない時期になった。
今日は、アンコール曲の編曲と真夜中まで格闘!
実は昨晩、楽団のマンドリンパートの飲み会があった時に、この曲を選んだ背景を語ったら、ある方がとても共感してくれた。
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人は誰でも年齢を重ねていく。
はじめから年老いた人なんかはいない。
誰でも若い頃があったし、夢も希望も両手に抱えきれないくらい持っていたはずだ。
長い人生を歩んでいるうちに、次第に記憶の彼方に忘れ去られようとしているけど、そんな私たちでも、残された時間の中で夢や希望を持ち続けて生きていこう・・
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そんな感じの曲である。
今回初演する私の作品「希望のエチュード」のモチーフであり、2部ステージとも関連性がある。
俄然やる気になって、夢中になってほぼ一日作業に費やした。
現在午前2時(笑)。
もう少しやってから寝よう。
来週の日曜練習には何としても配布したい。
(2013.8.18 記)