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追憶

 

Rievocando!(追憶)

作曲者:Primo Silvestri

イタリアオリジナル。
軽快なワルツの小品で、陽光が降り注ぐ懐かしい故郷を想う気持ちがよく表れた、イタリアらしい曲である。
作曲者のシルベストリは、ノスタルジアや夏の庭、我が貧しきギター等、マンドリンのための美しい合奏曲を数多く残している。

私が大学1年の時、マンドリンクラブの部内演奏会でどこかの班が演奏していた曲である。1stを担当していたのは、ある女性の先輩で、軽やかに彼女が奏でたカデンツァに感動したのをよく覚えている。
体は小柄だけど、十分な音量を持ち、左指のテクニックと繊細なトレモロは、部員みんなの羨望の的だった。
その先輩は、卒業の寄せ書きで「力及ばずとも全力投球」というメッセージを残し、田舎の小学校に赴任していった。
「追憶」を演奏するとき、いつも全力投球で心をこめて演奏していた彼女の姿を思い出す。

※2005.3月記。

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